前回、膨大な数にのぼる長期修繕計画の項目について、どのように効率的に見直すかについてお話ししました。ポイントは、額が大きい項目に絞ってチェックすることです。水道メーターについては、ある事実が判明しました。
【聞いてビックリ! 水道メーターに注意】
水道メーターは計量法で交換周期が決まっているとのことで、もともとの計画では、1回約200万円、30年間で4回として約800万円。周辺部分を足して1000万円を超す額が盛り込まれていました。市の上下水道局に電話して詳細を確認したところビックリ!! 私たちのマンションが数年前に実施した工事の関係でメーターは現在、市の所有になっており、交換業務は市の担当だと言われたのです。
1000万円がゼロ?! さすがに工事の実施段階では気付くのでしょうが、これも修繕計画が分業制でつくられている弊害でしょうか? みなさんのマンションや自治体では、どのような扱いになっているでしょうか。
【大物工事の計画もそのまま??】
わたしたちのマンションで、大規模修繕以外で特に大物工事として挙げられるのは3件、給排水管、エレベーター、機械式駐車場の更新です。合計約8000万円になるこれらの計画をどう見直したのか? 結論から言うと、もとの計画のままとしました(えっ?)。理由は以下のとおりです。
#7回で触れた管理会社への質問状では、この3件についても金額、時期の根拠を聞きました。回答は「メーカーの見積書を反映」「弊社管理実績等を参考に」「今後も継続的に事例等を収集」…。細かな見積もりを集めるにしても、実際の工事はまだ先ということもあり、現時点ではそれ以上、追求のしようがありませんでした。
「額が小さい項目はそのままで、大工事もそのまま?」 はい、その通りです。が、今回の見直し作業がムダだったとは思いません。誰もきちんと見ていなかった修繕計画の内容を確認して管理会社に問い合わせ、自分たちなりに評価して納得することができました。その過程で住民のマンションへの関心が高まったのは間違いありません。
あの時、こういう事情があって、こういう工事をした、だから次回はこうなるハズだ。結局、マンションのことを一番よく分かっているのは、そこに住む自分たち! 納得できる見直しができるのも自分たち! ということです。素人でも問題ありません。長期修繕計画の見直し、オススメです。
次回はアップグレード工事について触れます。(麻生&安田)
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