新年度も半月がすぎ、桜もすっかり散ってしまいましたが
先月まで紹介してきた「管理計画認定制度」が今月、スタートしました!
マンション管理の底上げを狙った新制度ですが、運営主体である自治体の準備はあまり進んでいないようです。自治体が認定を受け付けるには、管理規約や長期修繕計画といった項目について、国の指針に基づき適正化の推進計画をつくらなければいけないのですが、計画策定自体は自治体の任意です。
国交省の調査によると、2月中旬時点で今月1日までに計画をつくるとしたのは、回答があった都道府県・市区の5%ほど、45自治体にとどまりました。3割弱の自治体は計画をつくる意向はあるものの、2024年度以降との回答も6%近くあります。マンションを取り巻く厳しい状況をどうにかしようと始まったはずの新制度が、これで大丈夫かな?ともどかしい思いです。
ちなみに愛知県(町村対象)や名古屋市はどうかというと…新年度に間に合っています!
それぞれ国の指針に独自基準を追加しており
名古屋市は「災害時の居住者の安否確認方法を決めている」「周辺の自治会組織との連絡窓口がある」
愛知県は「理事会は3カ月に1回以上を目安に開催」「マンションの所在する地域の自治会と連携」
としています。
また名古屋市では、認定制度とは別に今年10月、戸数6戸以上のマンションを対象に管理組合の運営や維持管理に関する届け出を義務化します。届出書を書くことで、住民が管理状況を確認できるという効果も期待しているとのことです。
申請や届け出は、「面倒だなあ」と思われるかもしれませんが、長い目でみればマンションで安心して暮らしていくことにつながるはず。「いい機会」とうまく活用していただきたいと思います。